劇場版『冴えない彼女の育てかた Fine』感想・考察編

劇場版『冴えない彼女の育てかた Fine』の感想及び、軽い考察をまとめていこうと思います。来場者特典などのまとめはこちらから→(記事

この記事を見る前に抑えておいていただきたい点として、一点。中の人はTVアニメ版のみの視聴で映画を見ています。原作は現時点で一切触れていない状態ですのであらかじめご承知を… アニメ版追っていた人なりの感想を書いていきます。

日本語おかしかったり無駄に長文なのは許して!

目次

作品情報

劇場版公式HP

saenai-movie.com

予告動画

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イントロダクション

新生blessing software始動! ある春の日、少年が抱いた想いはどこまでも駆け上っていく。
冴えない彼女の育てかた』は丸戸史明が執筆し、深崎暮人がイラストを担当する人気ライトノベルシリーズ。富士見ファンタジア文庫KADOKAWA)より2012年から本編全13巻+短編集・ファンブック6巻で刊行された。2015年にアニメ第一期『冴えない彼女の育てかた』が放送され、2017年にはアニメ第二期『冴えない彼女の育てかた♭』をオンエア。制作をA-1 Pictures高円寺スタジオ(現 CloverWorks)が担当。ドキドキするほどかわいらしいヒロインたちの描写とキャスト陣の弾けた演技、そして原作者・丸戸史明自らが書き下ろしたシナリオにより、作品は話題となり、劇場版の制作が決定した。
劇場版『冴えない彼女の育てかた Fine』はTVシリーズのスタッフ、キャストが集結し、新たに送りだす完全新作。
安芸倫也は、理想のメインヒロインを描いた同人ゲームを作ることができるのか。恋のフラグのラプソディー最終楽章が始まる。

ストーリー | 劇場版「冴えない彼女の育てかた Fine」

あらすじ

ある春の日、安芸倫也は桜舞う坂道で運命的に出会った少女・加藤恵をメインヒロインにした同人ゲームを制作することを思いつく。美術部に所属していながら、同人イラストレーターとして活動する澤村・スペンサー・英梨々と、学年一位の優等生でありながら、ライトノベル作家として活躍している霞ヶ丘詩羽を誘い、blessing softwareを結成。やっとのことで一作目を発表した──。
英梨々と詩羽は大作ゲーム『フィールズ・クロニクル』を開発するために、人気クリエイターの紅坂朱音のもとへ。blessing software代表の倫也はサークル活動を継続し、副代表の恵とともに新作の開発を開始した。 

スタッフ

原作丸戸史明 (ファンタジア文庫株式会社KADOKAWA)

キャラクター原案深崎暮人

総監督:亀井幹太

監督:柴田彰久

脚本丸戸史明

キャラクターデザイン高瀬智章

制作:CloverWorks

配給アニプレックス

キャスト

安芸倫也松岡禎丞

加藤恵安野希世乃

澤村・スペンサー・英梨々大西沙織

霞ヶ丘詩羽茅野愛衣

氷堂美智留矢作紗友里

波島出海:赤﨑千夏

波島伊織柿原徹也

主題歌

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春奈るな「glory days」

作詞:沢井美空(blue but white)、春奈るな

作曲:沢井美空(blue but white)

編曲:Saku

感想

ここから感想に入っていきたいと思います。主に3つのポイントに絞っていきます。

  • 全体的に振り返りつつ感想(ネタバレ含)
  • クリエイターとして
  • ”恋愛”作品として

さて、2015年,2017年に2度のアニメ化を果たした『冴えない彼女の育てかた』。2019年10月26日には待望の劇場版、『冴えない彼女の育てかた fine』が公開━━━━。

本作では倫也と恵が3年生となり、高校生活3年目の夏を迎えた辺りから物語がスタートします。

icy tailのライブから始まり、打ち合げ焼肉

”上タン 上カルビ 上ロース 上ミノあるだけ持ってきてー!”

とまぁ紅坂朱音の乱入もありつつアバンはアニメあるあるネタの展開でスタート。

===ここでタイトルロゴどーん===

倫也らのサークル『blessing software』は、ご存知TVアニメ2期でもありました通り、英梨々と詩羽先輩が抜けた状態での”新体制”でゲーム制作を進めていきます。

しかし、夏休み終盤、倫也は一番大事なメインヒロインルートのシナリオ作成に難航。スランプにも陥り、このままだとサークル全体が止まってしまう。この焦りから切り抜けようと詩羽先輩に相談しようとマンション前にこぎつけるが、ここで紅坂朱音と出会う。

”自分にしか書けないものを書け。”

この一言から倫也はようやく『自分が思う理想を形にする』という点でスランプから抜け出していきます。

”オナニーしろ少年。”

ここからも倫也は”ユーザー視点”から、”クリエイターという視点”に変わっていく。自分が秘めている真の能力を引き出すために・・・さぁここからだ。

本作でゲーム制作を倫也と恵の2人きりで描かれているシーンは特に重要ポイント

Skypeでのシナリオ読み合わせ、倫也の無茶なお願いにもかかわらず付き合う恵。

夏休み最終日の読み合わせからはお互いに下の名前で呼び合うように。

”ねっ、倫也くん。”

いつもの喫茶店、駅のホームでの本読み…。

”やってみないと…分かんないよ。”

恵から手を差し伸べ、恋人繋ぎ。その後はまぁいつものやりとりで。

そして誕生日デートのお誘い。

”しーらなーいよーっ 倫也くん”

『2人だけの理想な物語』

2人きりのゲーム制作で恵は”倫也のことを意識した行動や発言”が次第に強くなっていきます。ゲームの中でのヒロイン”叶巡璃”ではなく、ひとりの”加藤恵”として。倫也に真っすぐに向き合おうという姿が伝わります。

ここで訪れる”転”━━━━━━━━

紅坂朱音が脳梗塞で倒れたことにより倫也の元に電話がかかります。見事に恵の誕生日と被せてくるというな。

そして倫也は英梨々や詩羽先輩が執る”フィールズクロニクル”制作の現状を知ることになり、blessing softwareは一時活動休止を宣言。

恵には当日中に連絡はしたものの、誕生日デートはもちろんキャンセル。

あれだけ楽しみにしていた恵。本作ではどのような表情や感情を持っていたかはわかりませんでしたが、流石にわかりますよね。

アニメでも恵が言っていた通り、”なんで相談してくれなかったのかな” をなくすために倫也はしっかりと報連相をしていました。(多少感心した)

ただ、倫也はこの転機で英梨々と詩羽先輩を手助けするためにフィールズクロニクルチームに参加。この事実を目の当たりにした恵は、マルズの元へ大阪に向かう倫也にこう告げます。

”私はあなたのメインヒロインになれないよ”

恵の前で詩羽先輩は俺が必要だって言っちゃいけないよ。倫也

恵にも倫也にも重く辛い一言。ここから2人のすれ違いが始まります。

大阪に向かう際、倫也と共にするのが町田苑子。TVアニメ1期での霞詩子インタビューでの関わりやブログ”TAKI”での接点。車内でも”TAKIくん”と倫也のことを呼んでいました。ここで倫也にアドバイス

”情熱が無ければ会社は動かない”

これぞまさにその通り。ただの誠意、勢いだけでは伝わらない何か、情熱とはなんなのか。倫也が一番わかっていることを相手にどう伝えるかが大事なのだと。町田さんはそのことを理解しているうえでこの発言をしたのだと思います。

大阪から戻った倫也はマルズとの交渉で勝ち取ったマスターアップまでの2週間の猶予をフィールズクロニクルの製作にかかります。そんな中で恵に倫也自身が思っていることを述べたメールを送ります。

”すっごくキモイ(詩:気持ち悪いわ)ね…”

と恵と詩羽先輩が言っていますがあれは2人とも別の意味で感じて出た言葉だと感じました。受け取る側、倫也が思いを募る本心が恵だと実感した側。

この後、倫也のサポートが終わった後、英梨々にも伝えます。『倫理(りんり)くんの恋を、応援する。』と。

諦めを実際に知ることになった詩羽先輩、1期でのあの表情を出さずに堪えていましたね。英梨々・・・

また、倫也が英梨々と詩羽先輩の元にいる間、恵・出海・美智留でサークル代表がいない中、波島家でサークル会議をします。

倫也への怒りを励まそうと話し合いをするが、ここで恵が倫也のことについて…

”倫也くんはわたしの…だよ”

泣きながら必死に自分の気持ちを打ち明ける。あんの表情マジ・・・

フィールズクロニクルのサポートから帰ってきた倫也、恵とお互いの気持ちをぶつけ合います。そして倫也からついに恵へ告白。

恵は伝えます。

”合格だよ”

2人はこのあとキスをするが、倫也がタイミングを間違えてずれる。が、恵から積極的にキス…!、、、その後『いっせーのーで』お互いナチュラルなキスを。(ここの挿入歌、ULTIMATE♭の選曲がマッチすぎてアカン…)

そして2度目の冬コミの追い上げとして倫也家でblessing software新旧そろっての作業。夜の場面で英梨々に別れを告げる報告。これまでのこと、そして、これからのことも。もちろん英梨々側も分かってはいたが、ここの2人の幼馴染の距離感は本当にぎくしゃくとしていましたね。そして・・・・・・

”10年前、あたしのこと、好きだったーーー?”

ああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!…だめだ、ここまで全く変な文書いていなかったのに。ごめんなさい気持ちが抑えられなかったです。

辛かったです。泣きました。

この後、恵と英梨々の入浴シーンがあります。恵がどれだけ倫也のことが大好きだったのか英梨々も若干ゃ呆れ(いい意味で)つつも現実を受け止める。

英梨々と詩羽先輩は倫也に抱いた”特別な感情”。そして英梨々と語るよう、この一言。

”彼は間違いなく、私たちに恋をしていた。”

詩羽先輩ほんま…(泣)

やはり倫也からする彼女らに届かない”憧れ”とその感情を明確に区別している”恋”について考えることは難しい。英梨々も詩羽先輩も本当に倫也に対して強く強く想いを寄せていたこと。これは彼女らにとっては事実として認識し、夢でも嘘でもないということを実際に受け止めて、次なる”未来”へと向かっていかなくてはならない。

3人のヒロイン、結ばれなかった組の(言い方ェ)誠実さ、後ろを振り向かず、前を向いていこうという決心を感じ取ることができました。倫也がまた、みんな揃って笑える場所に集まろうと。。。

エンディング後のエピローグ、初見時はえっ…と困惑してましたが、詩羽先輩のあの”最終章”のプロットには流石に笑っちゃいました。エンドロールの挿入歌欄で”ラブストーリーは突然に”…まさかぁ…そのまさかの反則技。最高。

英梨々詩羽と、法人化したblessing softwareの新企画の打ち合わせ(詩羽先輩の発言まじまじと聞くとマジで笑う)、そして新しい仕事場としてマンションの一角、その後の倫也と恵のイチャコラ…恵幸せにな…

 

そう、指輪。美智留の伊織ネタのあと、恵が鍋の野菜を倫也に渡すところのシーン、ちらっと指輪が映っているんですよね。ちなみにですが、4週目で気づき、5週目で確信に至りました。可能性としてもあると2~3週目で探し始めたのですがなかなか… 最後はビールで乾杯…!というとこで劇場版『冴えない彼女の育てかた fine』…Fin!

特典小説について

1~7週目の来場者特典として「冴えない彼女の育てかた After」が配布されました。これは本作のED前とエピローグに至るまでの6年間を各週1年ずつに分けたSSです。(Six Years Laterのみ2週に分かれます)

重ねて突き当たる壁、近づいたり遠ざかったりのblessing software、及びに英梨々、詩羽との距離感。付き合いを始めてもう6年の倫也と恵の”将来”についてなど。

本作もそうですが、これところどころWHITE ALBUM(どちらかと言うと”2”)に似てるなぁと感じる場面(書き方)がありますね。

6年目でようやく倫也と恵が大きく動き出しましたね。マンションの件の経緯を知るともう感動。ありえん胸が熱くなりました。

あとはですね、””○○参照””というのが多くて、原作勢ではない者にとっては満足のいく形ではなかったです。やはり、すべての刊行既刊を読んでこその”After”だと感じています。Afterにも記載がありましたが、劇場版もだいぶ小説部分をカットしているみたいなので完全に把握するためには…小説購入、、ですよね~…

はい、てなわけで8週目を見終わった後、、アニメイトに向かい、とりあえず2,3,4巻の原作小説を購入しました。(肝心の1巻は取り寄せ中。)

買うの遅すぎない~? 買おうか迷っていたのですが、Afterを読んでみて&全てのストーリーを知りたいという気持ちが原作購入へたどり着きました。

劇場版を観て発見した箇所・小ネタ

作画に関して

見ていておかしいなぁって思った場面や、明らかにこれはミスだなぁっていう箇所が割とありました。詳しいことは書きませんが作画班は急ぎ目に映画制作をしたのかはわかりませんが、ところどころ怪しい感じがありました。

作中の細かいところとか

倫也と恵がよく打ち合わせに使っているあの喫茶店、”カメダ珈琲店”の店員さん。 あの子、TVアニメ版では見る限りすべての注文を間違えて客に届けていましたが、なんと…今回の劇場版ではオーダーのミスをかますことなく、出演していました…!

劇場版でも物語シリーズのパロディーが。本作では2か所ありましたね…(笑) すぐ気づきました。

あとは例のタリーズっぽい店の店員さん、相変わらずの倫也と伊織との会話にくぎ付け&倫也の怒声で震える演出もあり、なんだかんだでサブモブキャラにも出番あって笑いました。…それと、、、この倫也と伊織との会話に出てきますがどこかで見たことのある赤い袋、そう”551HORAIの焼売”、本作では流石にパクり等回避の為違う形で文字っていましたが……さてこの数字、みなさん覚えていますか? 正解は”259”な訳ですが…ん? 551+259=・・・あっ(察し)

流石冴えカノ、恵の語録といいこんな細かいところまで、、抜け目がない。

特典SSの6年後Part.2(7週目)ですが、挿絵があります。本作での倫也と恵のファーストキスはお互い手を握ってのキスという形ですが、このSSの挿絵…プロポーズの時はですね…抱きしめているんですよ…本当にここ悶えます…

ビジュアル2枚目、これも6年後ですが映画タイトル下の

”全員、笑える場所に、辿り着けたよ━━”

ピンとくる人はもうわかりますよね。恵のキャラソンにもあります。以下歌詞抜粋

M♭ - 加藤恵

とりあえず "全員笑える場所"に
辿り着けたらいいな

GLISTENING♭ - 加藤恵

大丈夫 "全員 笑える場所"に
ちゃんと 繋がってるよ

辿り着けたんです…😭 この4週目に追加されたビジュアル画像見て涙ぐみましたよほんと… 。恵…よかったな…!

キャラソンで思い出しましたが、恵のキャラソンに♭が付くもので以下の4つがあります。

①M♭ ②ETERNAL♭ ③GLISTENING♭ ④ULTIMATE♭

最初の一文字を取って並べると… M E G U …おや、あと2曲(M♭含むなら1曲)新規でキャラソンが来るとしたらMEGUMIになります。新規でキャラソン、M○○♭とI○○♭…どうでしょう… でもこんな偶然はなく絶対狙っているのだと思っているので新規来るかな~?と期待しつつ。

あと、最近は冴えカノ映画あってかやたらめったら”M♭”ばかり聞いてます、思わず口ずさんでしまう曲調(伝われ)……脳が…溶ける!

さいごに

簡単に総まとめ。

・妄想ばっかり?と思うところもあるが、実は現実味がとても深く、恋愛面・クリエイター面として見るに見るにも非常に見どころの多い超傑作

3人のヒロイン視点をそれぞれ緻密な計算と組み合わせから作り上げられた構成

妄想(2次元)とリアル(3次元)、『夢』と『恋』をそれぞれの合間を創り上げる”物語”の主人公とメインヒロインの成長物語。

というところですかねぇ…。冴えカノ、深く深く考えすぎると余計に考察が出来なくなる作りになってますよね。いろいろ考えたいこともあるが複雑な感情が芽生えて一向に止まらない。いやむしろ難しい。

”全員笑える場所にちゃんと繋がってるよ”

ここがゴールじゃない、ここからですよ。

とまぁ、倫也と恵、これから2人はどういう”未来”へ歩むのか。━━━━━━━━

名作を生みだした丸戸先生、本作イラストの深崎先生、そしてキャスト陣、映画制作スタッフの皆様。素晴らしい作品をありがとうございました…!

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kuro3.hateblo.jp

記事内引用「丸戸史明深崎暮人KADOKAWA ファンタジア文庫刊/映画も冴えない製作委員会」